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Moose Meadows Farm

Heloise Dixon-Warren and Ted Traer

Credits


Photography - HIRO 
Interview -MINA

「私たちは季節とともに農業を営んでいます。私たちの農場は、親しみやすく、多様で、環境に配慮し、学びや楽しみがあります」

ブリティッシュ・コロンビア(BC)州に住むなら、一度は北カリブー地域を訪れたいものです。この地域は, BC州の多才な美しさを教えてくれることでしょう。ケネル市から西に15km、ブーチー湖の近くにあるMoose Meadow Farmを訪れてみてください。エロワーズとテッドは両手を広げてあなたを歓迎し、まるで長年の友人や家族のように、楽しい農場生活の話を聞かせてくれることでしょう。

2人は2002年にブーチー湖のコミュニティに65エーカーの農地と再生伐採地を取得し、Moose Meadow Farmと名付けました。夫婦共々BC州の森林管理者であり、持続可能な農業と林業をおこなっています。Moose Meadow Farmは、ブーチー湖と北カリブー地域のコミュニティに経済的・社会的インパクトを与えようとする彼らの努力の賜物です。

 

VOICEがMoose Meadow Farmを訪れたのは4月下旬。ちょうど白樺樹液採取の季節真っ只中でした。白樺の木はメープルの木と同じように、樹液を採取することができ、白樺水とも呼ばれ、とても美味しく食用にも適しています。しかし白樺樹液採取の時期はとても短く、雪解けの時期から始まり、木に新芽が出る直前までの約2週間しか採取出来ません。ニューブランズウィック州で育ったテッドにとって、樹液採取は子供時代の思い出の一つです。「カナダ東部では、子どもはみんなシュガーブッシュに行くんだ。私も8年生(中学1年生)のときに初めて体験して、母の台所のストーブの上でメープルシロップを作りました」。1977年に初めて使った杭を今でも大切に保管しています。BC州ヒューストンに引っ越したとき、その思い出の杭を引っ張り出し、興味本位で前庭に立つ白樺の木に差し込んでみました。当時は「白樺の濃縮液のようなもの」が作れたそうですが、Moose Meadow Farmに移ってからはその好奇心がビジネスに発展しました。 

かつて、この地域には3件ほどの白樺樹液ビジネスがありましたが、現在はテッドだけが白樺シロップを作り続け、林業関係者からは「雑草種」とも言われる白樺の木を利用しています。実は、白樺シロップには、タンパク質やアミノ酸、各種ビタミン、ミネラルなどの微量栄養素がたっぷり含まれており、料理にも適しています。また、白樺シロップはメープルシロップとは全く違います。白樺シロップは、果物に含まれる果糖を主成分とするシロップですが、メープルシロップは、普通の砂糖を主成分とするシロップです。白樺樹液の季節になると、テッドは3人のボランティア仲間(ミッシェル、スコット、ブライアンの三銃士!)と共に毎朝400リットル以上の樹液を集め、夜遅くまでそれをシロップに濃縮していきます。テッドのもとには、ワイナリー、醸造所、蒸留所、レストラン、シェフ、個人など、さまざまなところから白樺シロップの依頼が来ます。

 

春先はこの白樺樹液のビジネスで忙しい彼ですが、そレが終わると、Wildsafe BCとケネル市のFireSmartのコーディネーターとして、様々な仕事をこなしています。エロワーズはテッドと一緒に農場で働き、自宅で美味しい白樺シロップのドレッシングや白樺シロップのチーズケーキを作っています。運が良ければ、Bouchie Lake Country Storeという古風な雑貨屋兼地元住人の憩いの場で見つけることができます。地元の美味しいものと愛に溢れているこの店はエロワーズとテッドの経営下にあると聞いて、納得です。エロワーズは2006年に設立された北カリブー地域の草の根的存在、非営利団体FARMED (Farming-Agriculture- Rural-Marketing-Eco-Diversification) の副会長も務めています。生産者と消費者を結びつけ、地域の食料安全保障を向上させる長期的なプロジェクトに重点を置いています。

 

「スローライフはビジーライフ」という言葉があるように、エロワーズとテッドは年間を通して実に沢山の業務をこなしています。土地に根ざした生活をするだけではなく、自分たちの住む土地を責任持って管理し、強靭なコミュニティ作りにとても熱心です。季節ごとに様々な仕事が待っています。アルパカ、ロバ、馬、ニワトリ、そして牧場犬の「グービー」が出迎えてくれる農場の門をくぐると、忙しいけれどとても幸せな農場生活を送っている姿が印象に残っています。

VOICE(V) : Moose Meadow Farmの四季はどのようなものですか?

 

テッド(T):「4月のシュガーリングオフに始まり、晩春にはフィドルヘッド(こごみ)の収穫をします。夏にはヤナギランや様々な野生のベリーを集めて自家製ゼリーを作ります。9月になると、アップルパイシロップの季節がやってきます。アップルパイシロップは、文字通りアップルパイを瓶に詰めたようなおいしさですよ!その後は、パンプキンスパイスの季節。10月から12月にかけては、クラウン・ランドから持続可能な方法で集めた針葉樹の枝で、クリスマスリースを作るのに忙しくなります。箱を開けると、緑がふわっと広がりいい香りがしますよ。これらのクラフト製品以外にも、AirBnBに掲載されているユニークなファームステイを提供したり、イベントやワークショップを開催しています。」

 

エロワーズ(H):「カナダ初の白樺シロップマニュアルも作りました。私たちは自分たちの経験をもとに教育し共有しています。BC州や遠くはスコットランドでもたくさんのワークショップを開催して来ました。」

 

T: 「私はいつもシロップを焦がさないと真のシロップメーカーにはなれない!、と言っています。シロップを焦がすことで私も真のシロップメーカーになりましたから!」

 

V: なぜ白樺シロップを作り始めたのですか?

 

T:「大学時代に、さまざまなカエデの木とそれらから作ったメープルシロップの糖分表を分析した記事を読んだことがありました。その記事の最後に白樺の木のことも書かれていて、白樺からシロップが作れるんだ、と気づきました。メープルシロップとは異なり、果糖とブドウ糖を中心とした低糖度のものができるのだそうです。このことが、なんだかずっと心に引っかかっていました。また、BC州の林業は製材業が中心で、他の樹種にはあまり目を向けてきませんでした。異なる樹種の価値についてはさまざまな解釈や認識があり、私たちはそのような認識を人々に与えています。白樺シロップ、クリスマスリース、クリスマスツリーなどの製品を通して、価値のないものに経済的価値を与えています。」

 

V:農場で一番好きな季節とその理由を教えてください。

 

H:「5月と9月が一番好きです。5月は春が来て地球が私たちの周りに生命を与えてくれる時期です。カリブー地域の厳しい冬の後に訪れる春の天候にとても感謝します。木々が芽吹き、草が生え始め、気温もそれほど高くないのが特徴です。また、9月の秋も美しいです。色彩、気温の低さ、そして暖かい日。秋は収穫の時期でもあり、冬が再び訪れる前に大きく深呼吸するタイミングです。」

 

V:もしケネルに住んでいないとしたら、どこに住みたいですか?

 

H:「私たちは、カナダのどこにでも住めるような人間です。本当に美しい場所がたくさんありますから。北カリブー地域は、私たちに仕事を与えてくれ、娘たちを育て、生計を立てるのに適した場所でした。過去20年間、幸運にもこの場所に住み、働き、楽しむことができた豊かな土地です。私たちは最初に訪れた時よりもより良い環境を後世に残すことが重要だと考えており、ここでもそのように取り組んできました。完璧ではありませんが、ここのコミュニティは私たちによくしてくれています。」

 

V: 仕事を通じて感じる最大の喜びは何ですか?

 

H:「独立していること。より持続可能なフードシステムを作るために働いていること。そして人々です。私たちはとても幸運で、これらすべてを手に入れることができました。私たち2人は森林管理士として登録しているので、安定的な仕事をしつつ、農場の継続的な建設に取り組むことができています。」

 

V:Covid-19や最近の気候変動は、あなたのビジネスにどのような影響を及ぼしましたか?また、地域社会に永続的な変化はありますか?

 

H:「Covid-19はいくつかの課題を生み出しましたが、私たちは適応することができました。  2019年と2020年の間、B&Bのキャンセルの影響をより多く受けましたが、パンデミックの最中、近隣の人々がお互いをサポートし、地域社会の構造にとって非常に重要であるローカルビジネスの大切さをより多くの人が気づいてくれました。」

 

V: 北カリブー地域に移住しようと考えている人たちに、何かアドバイスはありますか?

 

H: 「何事にも参加すること。ボランティアを惜しまないこと。この場所を変えようとするのではなく、より良い足跡を残すことを意識すること。そして、冬を楽しんで!」

Moose Meadows Farm

Heloise Dixon-Warren and Ted Traer

MMF (est. 2002) offers a wide range of products & experiences. Operated by 2 professional foresters, the farm prides itself on being friendly... for the residents that call it home, the environment, and those that visit. 

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