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Barkerville Brewing

Erin Dale, head brewer

Credits


Photography - HIRO 
Interview -MINA

「私たちは、コミュニティーによって作られたコミュニティーハブです。これからもコミュニティーに恩返ししていきたいと思います。ここに集うことがみなさんとても大事なので、私たちはケネルにとって良い存在であり続けたいです」

オンタリオ州出身のエリンは、2011年にバンクーバー島からこの小さな町ケネルに引っ越してきました。長年植林の仕事をして来た彼女は、ケネルに新しいクラフトビールの醸造所がオープンすると聞き、直ぐに履歴書を書き、面接を受け、2014年に醸造所で働き始めました。樽の洗浄、瓶詰め、タンクの洗浄など、醸造所での仕事はすべてが初めてでした。2年後、当時のヘッドブリュワーが退職し、醸造の経験を積んだエリンは、ヘッドブリュワーのポジションに昇格。それ以降、6年間試行錯誤を重ねながらヘッドブリュワーとして今も活躍しています。地元で採れる素材を使うことが彼女の情熱であり、このユニークな醸造所でファンキーなフレーバーを生み出しています。

 

Barkerville Brewingはその名の通りユニークな醸造所です。Barkerville(バーカービル)は元々カナダ国定史跡に指定されている歴史的な町、Barkervilleから名前を取ったものです。そして2013年オープン当初、BC州北部でほぼ女性だけで運営されている唯一の醸造所でした。この場所はかつてビリヤード場、植林キャンプ、クラブ、タイヤ販売店、イタリアンレストランなど、さまざまな用途で使用されていましたが、今ではケネルの集いの場として定着しています。

テイスティング・ルーム中央にどっしりと存在感ある長い木製のテーブルを囲みながら座ると、コミュニティーの雰囲気が感じられます。両サイドの窓際にはリサイクルホップ袋をかぶせたスツールが置かれ、風通しのよい空間になっています。かつてゴールドラッシュで栄えた時代の歴史的な写真も壁一面に飾られています。醸造所の外には大きなパティオスペースがあり、暖かい季節にはライブ演奏を聴きながらビールを楽しむこともできます。この小さな町で、友人や家族と本物のカリブー生まれのビールを楽しむには絶好の場所です。ユニークなビールを製造していること、美味しいビールを囲みながらコミュニティを育む大切さをエリンに語ってもらいました。

VOICE (V) : Barkerville Brewingの特徴は何ですか?

Erin(E): 「まず間違いなくロケーションですね。私たちはBC州北部で最初のブルワリーのひとつです。同じ時期にオープンした醸造所は4つほどありますが、私たちは8年間営業を続けることが出来ています。もともと1860年代に歴史的な町であるBarkervilleに醸造所がありましたが、そこに醸造所を再建することが不可能だったため、Barkerville Brewingはケネルに本拠地を構えることになりました。

私たちの醸造所は他の醸造所業界標準と比較して、女性スタッフが多いという点もユニークです。一時期は女性だけの醸造所だったんですよ!意図的なものではなく、たまたまそうなっただけでが。今は少し均等になりつつありますが、今でも多くの女性が店頭や生産現場で働いていますし、管理職もすべて女性です。」

 

V: 新しいビールを醸造するとき、どこからインスピレーションを受けますか?

 

E:「地元で採れるものをビールに取り入れる事が好きです。キノコを採ったり、キノコを育てたりするのが好きなので、最初の頃からチャーガを使ったビールを作りたいと思っていました。チャーガは白樺の木に生える菌で、素晴らしい薬用効果があることでも知られています。そのチャーガを入れたビール、「Prescription Porter(処方箋ポーター)」は私の最初のオリジナルレシピで作ったビールです!

フルーツビールもとても人気がありますが、私はここで育ったものでない限り、ビールにフルーツを入れたくありません。去年はフォートセントジョーンズの醸造所とコラボした時にルバーブを使いました。収穫期の秋にはビーツと蜂蜜を使って素敵なセゾンを作りました。

もうひとつは、PMSをテーマにしたビールです。女性スタッフが多いので、PMSの症状を和らげるビールを作ろうと冗談で言ったんです。カモミール、ヤロウの花、ジュニパーの枝、ローズヒップなどを使いましたが、とてもいい味に仕上がりました。このビールは1回限りの少量生産で、Barkervilleの女性開拓者であるフローレンス・ウィルソンにちなんで名づけました。カリブーのゴールドラッシュの時代の彼女の人生はとても魅力的です。私たちはビールを通して、カリブーのゴールドラッシュ時代の興味深いストーリーも同時に伝えようとしています。」

 

V: 12種類のドラフトビールの他にフードメニューも多数用意されていますね。フードメニューについて教えてください。

 

E:「フードメニューの多くは地元から調達しています。グリルチーズ、地中海風フムス、そして大皿に盛られた他の多くの食材は、Long Table Groceryという地元の食料品店兼カフェから仕入れています。プレッツェルはケネルベーカリーから、ピザはレッドトマトパイから、スモークサーモンはウィリアムズレイクにある先住民が運営するアッパーフレーザー漁業組合から仕入れています。フードメニューにもできるだけ地元の食材を使うようにしています。」

 

V: 今おすすめのビールとそれに合うお料理はなんですか?

 

E: 「Big Strike IPA "は、私が今よく飲んでいるビールです。これは私たちの大人気の商品です。同じく私たちが作っているフルーティーなSluice Juice Beerと似たような風味がありますが、少しだけ苦みが強く、アルコール度数も高めです。18Karat Aleは、私たちが一番最初に作ったビールでいつ飲んでもおいしいです。カナダで3つの賞を受賞しておりバランスの良いビールです。ビールのお供で一番好きなのは、最近メニューに加わったLoaded Nachos(ナチョス大盛り)です。とても美味しいですよ!」

V: Covid-19はあなたのビジネスにどのような影響を及ぼしましたか?

 

E: 「 Covid-19の初段回では、しばらくとてもスローな状態が続きました。小売用にたくさんの缶ビールを作ったことで助けられました。また、毎週金曜日に常連さんが来てくれて、彼らが交代で友人グループみんなの分のビールを注文してくれたのは嬉しかったですね。一緒にいれないけど、皆がそれぞれの家で同じビールを飲むという行為が何とも心温まりまる気持ちになりました。

観光客も大事ですが、私たちのビジネスをを支えてくれているのは、ここに住む人たちです。そして私たちはまずこの地元住人の人達に目を向けています。当初はヴァンクーバーにも多くのビールを出荷していましたが、バンクーバーは既にたくさんのクラフトビールがありますし、距離もあるので、今では遠くの場所まであえて出荷することに重点をおいていません。もっと地元にこだわったビール作りをしています。」

 

V: Quesnelでの暮らしはいかがですか?

 

E: 「私はケネルが大好きです! 初めてここに来たとき、私の好きなマッシュルームがあまり育たない環境ではないかと心配しましたが、実はこの辺りにはさまざまな種類のマッシュルームが生育してます。ファーマーズマーケットも充実していますし、ちゃんとしたダウンタウンもあるので歩いて買い物するのにも便利です。ケネルにはさまざまな暮らしぶりをする人たちが集まっています。」

 

V: 夏が近づいてきましたね。あなたの夏の楽しみは何ですか?

 

E: 「カヌーが好きなんです。ケネルにはテンマイル湖やドラゴン湖があり、ボートや水泳、釣りを楽しむ人たちが集まってきます。私は自分の住んでいる近隣を歩きながら、自然採集する事がとても好きです。」

 

V: 仕事を通して一番の喜びは何ですか?

 

E:「今まで作ったことのないビールを作るのは本当に楽しいです。発酵が進むと風味も変化します。毎日違う味になり、試飲し、変化を見るのはとても楽しいことです。酵母はマジックです!この醸造所で長く働けば働くほど、酵母の素晴らしい働きに驚かされます。」

Barkerville Brewing

Erin Dale, head brewer

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