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Photography - HIRO 
Text - MINA


Photography - HIRO 
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COFU
Pressed Sushi

Akiko Otsuka, Founder

Credits

Photography - HIRO 
Interview - MINA

"COFU is my baby. I want to raise it big and make it great. Any business is hard work, but I don't want to make only myself happy. I want to make my staff earn more money, too. As my business grows, I want to create a virtuous cycle."
 

2018年にシングルマザーとして2人の娘と一緒にカナダに移住しきたAkikoさん。広島県出身で、仕事をするかたわらジャズを習い、夜はピアノを引いたり歌ったり演奏しに出掛けていたそうです。後に、東京に引っ越し、Appleや楽天と言う大企業で働くも、子供達の可能性を広げてあげたいと思い、海外移住を決意。住みやすさと安全面を考えてカナダに決めました。学生ビザでバンクーバーのNew Image Collegeで2年間、長年の趣味だったメイクを学びぶと同時に日本食レストランで働きながらWork Permitを取得。順調なスタートを切ったかに思えた海外生活に、コロナパンデミックが襲いかかりました。

ピンチをチャンスに変えるのが得意なAkikoさんは、そんなコロナ禍でも誰かに頼り続けるのではなく、自立するべきと考え起業を決意。

「シェフの経験はありませんが、昔からお料理は大好きでした。新しいものをクリエイトして、ビジネスを生み出す仕事が自分に向いているんです。誰もやっていない新しいことをクリエイトしようと思って、1年ほどビジネスプランを練りました。」こうしてCOFUは2021年9月に誕生しました。

COFUとは、日本語の「古風」が由来で、トラディショナルなフードを最新なものとフュージョンさせる意味が込められています。「押し寿司はもともと保存食として食されることが多く、お寿司の起源とも言われています。」と答えるAkikoさん。開店当初は、「押し寿司って何?」と聞かれることも多々。2年めになり、SNSの追い風もありわざわざ調べてシアトルやトロントから来てくれるお客さんも増えたそうです。お正月は予約オーダーのみCOFUスペシャルお節を考案中だそうです。COFUが提案する新しいお寿司の世界は単に美味しいだけでなく、沢山の想いと社会的配慮が込められています。VOICEがその魅力に迫ってみました。

VOICE(V): なぜ握り寿司ではなく押し寿司を専門にされたのですか?

 

Akiko(A): バンクーバーで600店以上も寿司レストランがある中で、他の人とは違うことをしたいと思ったんです。色々リサーチして行くと、トラディショナルな押し寿司があまりないのに気がつきました。そこで、押し寿司の専門店を発案し、見た目もケーキみたいに綺麗で、健康にこだわる女性が喜んで貰えるようなお寿司にしたいと考えました。ちょうどコロナパンデミックの渦中だったこともあり、人の手で握ったお寿司に抵抗感を感じる人も増えました。押し寿司はモルド(型)を使用して、プレスもカットもマシーンを使用するので、手で一切触れることがありません。クリーンな寿司としてパンデミック後の今の風潮にもピッタリハマった感じです。

 

 

V: COFU押し寿司のこだわりは何ですか?

 

A: 通常のお寿司は醤油で食べますが、健康を意識して醤油の代わりに8種類の野菜ベースのビーガンディップソースを開発しました。色もカラフルで添加物は一切入っていません。野菜が主役なので、なるべくオーガニックでローカルのものを使用するようにしています。自分自身はビーガンではないですが、子供の頃おばあちゃんと住んでいたこともあって、美味しいお野菜をよく食べていました。お魚やお肉の味も知っているから、よりその味を再現しやすいとも思います。こんにゃくを燻ったものをサーモンやツナに見立てて、何回も何回も作っては試食しました。お客様の半分はビーガンで、半分は普通食の人です。時に、これ本当にビーガン寿司なの?と驚かれることもあるんですよ。

 

V: メニューのインスピレーションはどこからですか?

 

A: 味付けは精進料理や和食。見た目はバンクーバのベーカリーやケーキ屋さんから。ブラックライスを使うことで、お野菜のカラーを引き立て見た目も味も良くなるように工夫しています。

 

V: 起業して一番大変なことは何ですか?

 

A: 人をマネージメントすることとスタッフィング。ラッキーな事にとても良いスタッフに恵まれていて、4人抱えているスタッフは全員日本人です。寿司シェフがいなくても、誰でも作れる寿司にしたかったので、レシピマニュアルもしっかり準備して、2週間ほどの研修でバックもフロントも皆が出来る様にしています。そして、私の秘密兵器は長女のAzumiです!ダグラスカレッジに通いながら、お手伝いしてくれています。また、以前日本食レストランで一緒に働いていたMaiさんという女性は、私の右腕的存在です。一旦日本に帰国したものの、COFUをサポートしたいと戻って来てくれました。彼女はワークパーミットを私の会社で取得した初めての子です。

 

V: サステイナビリティーの取り組みは何かされていますか?

 

A: 野菜の端っこや余った野菜を切り刻んでビーガンディップソースの中身に加えています。こうすることで、キッチンではほとんどfood wasteがありません。作りすぎず、必要な分だけ作る事で、生ゴミもあまり出ません。このような考え方は、精進料理のルーツでもありますよね。また、お店は毎日開けることで食材が痛まず無駄にならないだけでなく、スタッフの雇用も確保しています。

 

V: 大好きな日本食は何ですか?

 

A: お酢が好きで、ピクルス(漬物)系、シバ漬けやかぶらつけも大好きです。おばあちゃんがよく作っていたこともあって、おばあちゃん味が好きです。

 

V: COFUの今後の展望は?

 

A: まだお伝えできませんが、皆さんが驚く新しいヴィーガンメニューを準備中です!ヒントは、寿司ではありません。寒い季節にピッタリなので、どうぞお楽しみに!

 

V: これから起業したい人へのアドバイスをお願いします。

 

A: たくさんありますが、私の三箇条は、
1) まず動いてみること。行動を変えると周りが変わってくる。

2) 信頼できる人を見つけて弱音を吐ける人を持つこと。私は幸いにも娘に弱音を言えることが出来ました。

3) 自分を信じること。一番ピンチの時って、誰も助けてくれないものなんですよ。自分はできると信じて、一回しかない人生、勝ちに行きましょう!

 

V: 最後に、バンクーバーに来てよかったですか?

 

A: よかったです!ラッキーです!実は今年の夏、カナダ人と再婚したんです。ビジネスを立ち上げる前からの知り合いで、ずっとサポートしてくれた人です。私みたいなアグレッシブな女性を魅力的に思ってくれるカナダが気に入っています。

COFU Pressed Sushi

Founder - Akiko Otsuka & her daughter - Azumi

"We are the first specialty pressed sushi & sober bar restaurant in North America."

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