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Row Fourteen

Derek, Head chef

Credits


Photography - HIRO 
Interview -MINA

“Thanks for coming by. I really appreciate what you guys do. Make sure you listen and subscribe to VOICE.”

 

 

カナダのオーガニック・キャピタル」とも呼ばれるシミルカミーン・バレーには、果樹園、ワイナリー、牧場があり、その背景には険しい山々と大地を横切る川の流れがあります。シミルカミーンは、BC州やカナダが提供する最高の農産物を人々に提供する宝石のような地域です。そしてこの地域はオカナガン渓谷へ向かう途中の立ち寄りスポットとして、多くの人々に親しまれてきました。

 

Row Fourteenはシミルカミーンの新しい風景として、様々な部分に変革を起こしています。2019年8月にオープンしたばかりのこのレストランは、この谷の本質である「土地を育み、人々に食事を与える」という理念を抱いています。

 

このレストランはコーストンにあるクリッパーズ・オーガニクスの働く農場のすぐそばにあります。創業者のケビンとアンナマーリー・クリッペンシュタインが、シェフのデレク・グレイに、自分たちの新しい冒険のパートナーとして料理長をやってみないかと尋ねたのはそれほど前のことではありません。そして簡単な握手と農場での食卓を約束することでRow Fourteenは誕生しました。

 

 

VOICE(V):デレクシェフ、あなたの料理の道程を少し教えて頂けますか?

 

Derek(D): "料理との出会いは高校の授業でした。卒業するのに単位が必要だったため単位取得が簡単な"料理"を選択しました。しかし、それが自分が求めていたものだとすぐ気づき高校卒業後、スティーブストンのレストランでシェフのアレックス・タンと一緒に働くようになったんです。その後、Northwest Culinary AcademyでNeil Taylorシェフと出会い、Cibo Trattoriaと彼のレストランEspañaで5年間働きました。その後、エグゼクティブシェフのマーク・ペリエのもと、ヘッドシェフとしてSavio Volpeをオープンするよう依頼されました。"

 

V: "バンクーバーからスミカメーンに移住することになった経緯は何ですか?"

 

D:"私は2018年に、自分と付き合いのある作り手のロケーションの確認と理解を深めるための旅の一環として、Cawstonを訪れました。今ではケヴィンとアンナマリーとは12年近い付き合いですが、まさにその時、ケヴィンは私に農場を案内してくれて、試食用に桃を木からすぐに摘んでくれました。その味はまるで太陽のようで、私は"これが食材の産地なんだ"と思いました。と同時に、なぜソースがあるレストランが無いんだ?とも。そしてその夜、私は手帳に"バンクーバーが最終目的地ではない"とまず書き、続けて"農場でレストランを開きたい”と書き足しました。私はただそれを宇宙に投げ出し、本を閉じて日常の仕事に戻りましたが、気づいたら今の私の状況に導かれました。"

 

農地にファーム・トゥ・テーブルのレストランをオープンするまでの道のりは、決して平坦なものではありませんでした。農地委員会から断られたからです。唯一、許可を得る方法は、蒸留所のライセンスを申請することだったので、その道筋を辿るようにレストランをオープンすることが出来ました。 ということもありUntangled Craft CiderがRow Fourteenの基礎を築きました。そして、レストランはリンゴ園の14列目に建てられました。今ではしっかりと手を取り合ってどちらのビジネスも単独では成り立ちません。

 

V:「あなたの食べ物へのアプローチは?」

 

D:"私の料理に対するアプローチの初期は "多いに越したことはない。 "でした。シェフとして成長するにつれ、私の食に対するアプローチは繊細になり、"少ないことが一番 "と考えるようになりました。もし、誰かが時間をかけていい野菜を育てているのなら、私はそれを全力で尊重します。もし、トマトが一番おいしい時期ならトマトを中心に料理の構成要素をなるべく少なく調理します。私は主役の食材を輝かせることが好きなのです。"

 

V:「どのようにメニューを作成しますか?」

 

D:"メニューを構築するのは私だけではなく、社員全員です。 Wildebeestで働いたことのある副料理長や、Savio Volpeから5年一緒に働いている東京出身のJr.副料理長もいます。チーム全員が自分のアイデアをメニューに反映させています。
メニューは毎日1割から3割ほど変わりますが、常に『今日は何をより良くするか』と自問自答しながら作っています。この店ではあるものを調理することをテーマに全ての季節と地元で採れたものを使っています」。

 

季節に忠実に地元の食材を祝うことがRow Fourteenの哲学です。我々が取材した朝、デレクシェフは子供たちを連れて、スーシェフの家族やキッチンスタッフと一緒に、この谷の素晴らしいブラックベリーを供給している地元の農園を訪れました。私たちが訪れたこの日、ビーツに添えられたブラックベリーはとてもきれいでした。

やわらかく煮たビーツの上に、キャラメリゼした酒粕のホエイ、ブラックベリー、クルミをのせたこの一皿は、心地よい驚きに満ちていました。ビーツの新しい楽しみ方、ファーム・トゥ・テーブルの体験でした。

 

次回オカナガンに行くときは、シミルカミーンもぜひ訪れてみてください。2~3日あれば、美しい自然を満喫できるはずです。お食事の際には、Row Fourteenが地元の真の美しさと豊かさを見せてくれることでしょう。持続可能な方法で作られたリンゴ酒や地元産のワインを味わいながら、まったく新しい「農場での食卓」体験ができます。

 

VOICE Community: Savio VolpeOrofino Winery, French Door WineryTwo Rivers Speciality MeatsBiota Fermentation


 

Row Fourteenへ10の質問

 

Q1:2021年の夏はいかがでしたか?

 

シェフDerek(D):"強打から始まりました。7月は最も忙しい時期の一つでしたが、その後のCovidの広がりと森林火災により、来客に大きく影響しました"

 

Q2:気候変動は、今日最も差し迫った問題の一つです。今回の山火事で、あなたのビジネスやフードビジネス全体の取り組みに対しどのような影響がありましたか?

 

D:   "ピボット "が必要だと思います。私たちは夏場の食料調達のために、観光客が少ない時期に、ソーセージを作ってオンラインで販売したり、パンを焼いたりと、小さなことをコツコツとやっています。今年はそれを早い段階で始める必要があるでしょう。例年は9月末までスタートしませんが、8月末にはスタートさせたいと考えています。気候変動は、私たちの活動に大きな影響を与えることになるでしょう"

 

Q3:気候変動に加えパンデミックもあります。この時期、そしてパンデミック後の世界において、レストランはどのように進化していくと思いますか?

 

D: "各テーブルのセッティングから日常の会話まで、大きく変わると思います。私のシェフ時代には、これほどまで厳しい規制は一度もありませんでしたが、なぜそのような規制があるのかも理解しています。
テイクアウトはバンクーバーの多くのレストランで行われていますが、私たちには選択肢はありません。ここでは自分で食材を育て、自分で料理する農家の人たちがほとんどです。

と同時に私たちは自分たちがやっていることに忠実でありたいと思っています。ミートボールスパゲティやおいしいピザなど、多くの人がテイクアウトで食べるようなメニューもありますが、それは私たちらしくありません。時には、利益のためだけでなく私たちがしていることに価値を見出さなければなりません。願わくばそのような価値が、お客さまが私たちに会いに来るためのきっかけになれば良いと思っています"

 

Q4: レストランで働く最大の喜びは何ですか?

 

D: "一緒に働く人たち "です。例えば、Jr.スーシェフのマイは5年前から一緒に働いていますが、今では家族のようです。私の2人の子供にとってはおばさんのような存在でもあります。サービスや雰囲気、料理を作るのは彼らです。彼らと過ごす時間が私の一番の楽しみです"

 

Q5:もしあなたがシェフでなかったら、あなたは何になりますか?

 

D:"それは難しい質問ですね。でも、最近写真にハマっていてすごく楽しいんですね。また私はよく絵を描いて育ったので、タトゥーアーティストになる可能性もありました。今でも手を動かすことがたくさん好きなのは間違いないですね"

 

Q6:あなたの現在のお気に入りの料理は何ですか?

 

D: "今ちょうど、最初のシーズンのトウモロコシが入荷したところなんです。玉ねぎとアイオリを添えて焼き、トマト、玉ねぎ、ピーマンをハーブと一緒に油で炒めてソースを作り、マリネしてトウモロコシの上にかけます。本当においしいですよ!
トマトと桃も良いですね。この料理はトマトの季節になる度に成長してきました。今は新鮮なエアルームトマト、桃、プチトマトがあります。トマトはすべての食材の中で一番好きです。香ばしくも甘くもなる万能の野菜です"

 

Q7:仕事が休みの時のお出かけスポットはどこですか?

 

D:"Elma"とペンティンクトンの"Pizzeria Tratto"です。もう一つのお気に入りは、オソヨースにあるLa Marquezaというメキシコ料理屋さんです。片側でメキシコ食材を売っていて、もう片側でとても美味しいストリートタコスを売っているマーケットです。うちの子供たちはそこの牛タンタコスが大好きなんですよ!"

 

Q8:秋のオカナガンの楽しみ方について教えてください。

 

D:"木々が綺麗な紅葉に染まり始めると、美しい秋の始まりです。9月下旬から10月上旬には秋の気配が濃くなっていきます。紅葉以外にはトラウトフィッシングはおすすめです。またワイナリーは予約制で営業していますし、シードル工場や私たちもここにいますよ"

 

Q9:今年の収穫はいかがですか?

 

D:"たっぷり "実っています。まるで明日がないかのように収穫している。桃、梨、プラム、トマト、ズッキーニ、ピーマンなど、そしてリンゴはあと1カ月で収穫できるように熟しています。最近の猛暑でサクランボやアプリコットが調理されたり、リンゴに日焼けが残ったりしましたが、シードルはそうした作物にとって格好の選択肢です。いろいろな意味で、ここは大きく完全に進化したサークルだと思います。レストランは農場から製品を買い、私たちは堆肥を作るので、再び有機材料は農場の畑に戻ります。当初、果樹園のリンゴの木をたくさん伐採したときは、そのリンゴの木をリサイクルして、薪の囲炉裏で燃やしていました" 

 

Q10:Row14を一言で表すと何でしょう?

 

D:"ファーム・トゥ・テーブルというより"農園の食卓 "です。、ここでは農場に囲まれ、自分の食べ物がどこから来るのか、という実感が目の前にあります。テーブルから眺めていると、農家の人たちが木からいろいろな果物を採っているのが見えてくるでしょう"
 

Row Fourteen

Derek, Head chef

A beyond-farm-to-table restaurant in the heart of the Similkameen Valley. Cuisine from the earth, the way nature intended. 🌱

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